「メダカ飼いたい!」
毎日、幼稚園まで歩いて登園している3歳の長男。
長男が通う幼稚園は園バスがないので、徒歩や自転車、自家用車を使って登園するのですが、わが家は徒歩で登園しています。
道端の動植物を観察しながら季節の移ろいを感じたり、地域の方々との触れ合いや、交通ルールを教えるためにも、徒歩登園を選びました。
もちろん時間はかかりますが、毎日同じ風景と思っていても、決して同じではない新しい発見や変化、疑問に思う心を育んでもらいたいので、今はそれを親子で共有する時間を優先しています。
お陰で、長男は毎日いろんな発見をしています。
朝には閉じていたタンポポが、帰る時には綿毛になっていたことをきっかけに、絵本でタンポポの生態を学んだり、家庭菜園をしているトマトの色の変化を観察したり、工事現場で重機の仕事を見学したり、猫や鳥などの生き物を観察したり、落ち葉を拾ったり踏んで音を楽しんだり、雨上がりの色や匂いだったり、毎日なにかしらを感じながら歩いています。
そんなこんなで、大体20分で着く距離ですが、1時間近くかかったこともありました^^;
日によっては抱っこをせがまれたり、眠くて泣いてしまう日もあります。
そんな日でも、地域の人やすれ違う人が声を掛けて気遣ってくれたり、わざわざ家からお菓子を持ってきてくれたり、毎朝同じ場所に座っているおばあちゃんとは「行ってきます!」と挨拶を交わしたり、人との触れ合いっていいなって、子どもを通して私が助けられていることもあります。
2歳差の次男が幼稚園を卒園するまで今から5年間、毎日同じ道を歩き、毎日違う発見をし、それを親子で共有する時間を大切にしたいと思いながら、今日も歩いてきました。
さて、前置きが長くなりましたが、長男の日課に金魚とメダカの観察があります。
登園途中に、金魚を飼育している家が2軒、メダカを飼育している家が2軒、玄関先の睡蓮鉢で泳いでいます。
雨の日や泣いてしまった日も、金魚とメダカの観察だけは忘れずに、「おはよう」「行ってきます」「ただいま」なんて挨拶をしています。
あまりにも熱心なので、ある日ふと、
私 「メダカ好きなの?」
長男「好き!」
私 「メダカ飼いたい?」
長男「・・・」(私の一言で急に眼がキラキラと.笑)
長男「メダカ飼いたい!」(多分こっちの”買いたい”だと思う^^;)
言葉の遅れがある長男なので、 ”飼う”という意味をまだ理解していないと思うのですが、なにかいい方向の言葉であると認識したようです^^;
お父さんにも相談してみようと言い、夫には「帰宅後に長男から申し出があるよ」と、一連の流れを報告しておきました。
嬉しい約束事をした時の長男って本当に可愛くて、事あるごとに「メダカさん飼うの!」って連呼してる^^
夫が帰ってきた時なんて、普段玄関に迎えに行くことなんてないのに、その日は遊びを中断して、玄関に走っていきました^^
それには夫も、「いつも来ないくせに~」と言ってた^^
長男には正座をして、メダカを飼いたい旨を改めて伝えさせました。
生き物を飼うってことは、物を買うのとは違うんだよってことを、まだ理解は難しくとも、いつもとは何かが違うってことは感じてもらいたかったから。
積み木でメダカの家づくり
そして翌朝、土曜日で幼稚園はお休み。
6時過ぎに起きた長男は、寝起きも早々に「メダカさん飼うの!」と連呼しています^^
私「じゃあ、メダカさんのおうちを考えなきゃね」
すると長男は、積み木でメダカの家を作り始めました。
家というかトンネルっぽい^^
私 「おうちの横にあるのはなぁに?」
長男「メダカさんのごはん!」
ちゃんとメダカのご飯まで用意していました^^
寝起きなので、まだパジャマ姿のまま。
その後も、メダカの家とご飯を作り続けて、
次男も、メダカの家づくりをお手伝い。
長男「できた~!」
メダカの家は、全部で4つ。
どうやら4匹欲しいようです^^
本でメダカを学ぶ
子どもと図書館にメダカの飼育本を借りに行くことにしました。
その日はあいにくの雨でしたが、長男は本を借りに行く気満々^^;
長男は家の中で遊んでいるのが好きなタイプで、自分から外に行きたいと催促することが少ないのですが、この時ばかりは家を出るまでに何度も催促されました^^;
そして借りてきたのは、メダカの飼育本と観察事典の2冊。
食べたり食べられたり食物連鎖の話や、メダカの住む場所、産卵方法など、わかりやすい表現で読んであげると、長男は真剣に聞いていました。
とくにメダカのお腹に卵がくっついている様子や、卵が孵化するまでの過程に興奮する長男。
メダカを飼ったら、エサをあげること、家を掃除してあげること、メダカが住みやすい環境づくりに必要なものなどのお話もしました。
なんとなくは理解できた様子?
本を返却するまでの期間中、絵本の読み聞かせで選んでくる絵本の中には、必ずメダカの本があった^^
お絵描きと絵本でメダカの家を想像する
これはお絵描きの延長で、メダカの家を長男と描いてみることに。
といっても、レベルの低い完成度^^;
メダカの生活を想像するってことが大事なので、こんなゆるい感じで十分^^
絵本を見ながら、こんな家も面白いね!なんて会話も楽しい^^
家にあった絵本の中に、メダカの家づくりに参考になりそうな絵本があった。
「おたすけこびととあかいボタン」
文:なかがわ ちひろ / 絵:コヨセ・ジュンジ
ぬいぐるみのボタンがメダカの水槽に落ちてしまい、大勢の小人たちがクレーン車や高所作業車、潜水艇などに乗って、水槽に落ちたボタンを探すというお話。
おたすけこびとシリーズは、大勢の小人たちが働く車に乗って、さまざまな依頼を解決していくお話。
絵が細部までこだわっているので面白い発見と夢がふくらむ絵本。
乗り物好きな子どもはもちろん、大人も楽しめる^^
「かたつむりタクシー」
著者:たむら しげる
たむらしげるさんのユニークな想像力と遊び心が好きで、子どもたちも私もたむらしげるさんの絵本が大好き。
この絵本には小さな生き物たちの乗り物や家が登場するので、水槽レイアウトのおもしろアイデアとして参考になりそう^^
最後に
長男がメダカを飼いたいと言った時から、メダカを飼いに行くまでの過程を書いてみました。
生き物を飼うということは、安易な気持ちでは飼えないんだよということを、少しでも理解してもらいたいと。
幼少期の私自身が、〇〇が欲しい!とお願いしたにも関わらず、お世話がほぼ父親まかせだったという苦い思い出があるから余計に^^;
でもこの一連の作業で、長男の欲求は若干満たされた様子^^;
そんな気はしてたけど^^;